「昔はこうだったのに…」「助けてあげたいだけなのに…どうして伝わらないんだろう?」
長年の育児経験を活かして、少しでも力になれたら――。
そんな温かい想いをもって接しているのに、子育て真っ最中のパパやママからそっけない反応をされたり、距離を置かれてしまったり…そんな切ない気持ちを抱えていませんか?
本記事では、子育てをサポートしたいと願うおじいちゃん・おばあちゃん(以下、親しみを込めて「じぃじ・ばぁば」と表記します)に向けて、現代の育児事情と“寄り添い方”をご紹介します😊
育児を取り巻く環境や常識は、ここ数十年で大きく変化しています。
じぃじ・ばぁばの経験が、パパとママにとって温かな支えとなりますように。お互いを思いやりながら、家族みんなが笑顔で子育てできるヒントを、ぜひ受け取ってくださいね。
なぜ祖父母の育児アドバイスは“嫌がられる”のか?
とはいえ、じぃじ・ばぁばの気持ちがパパやママに届かないこともあるかもしれません。
アドバイスを伝えたつもりが、そっけない返事や話題をそらされる…。
それは決して、あなたの気持ちが間違っているわけではなく、“ちょっとしたすれ違い”が原因かもしれないのです🤔
このセクションでは、その「すれ違い」の原因を探っていきます。
👶じぃじ・ばぁばのアドバイスが伝わらない理由5つ
- 昔と今で育児の常識が変わっている
→ 抱っこ、離乳食、オムツはずし…今は昔と違う推奨法がたくさん! - 「こうすべき」という口調がプレッシャーになる
→ パパママは“自分で考えたい”時期。正解を押しつけられると戸惑ってしまうことも。 - アドバイスより“共感”を求めている
→ 「しんどいなぁ…」という言葉に、すぐアドバイスを返すより「つらいよね」と寄り添ってほしいのが本音。 - 時代による情報格差がある
→ SNS・ネット・医療のガイドラインなど、パパママは最新の情報に敏感です。 - “主役は自分たち”と思っている
→ パパママにとって、初めての育児は「自分たちの挑戦」。その場を奪われるように感じると、壁を作ってしまいます。
つまり、じぃじ・ばぁばの気持ちは間違っていないんです。でも、“どう伝えるか”を少し変えるだけで、もっと届きやすくなるんです😊
このあとのセクションでは、「現代の育児の変化」と「やさしく寄り添う伝え方」を具体的にご紹介していきますね。
昔と今でこんなに違う!育児の変化5選‼️
昔は当たり前だったことが、今では「やってはいけないこと」になっている育児の世界。
医学・心理学・保育の分野が進化し、子どもの発達や安全に関する新しい知見が次々と明らかになっているのです。
じぃじ・ばぁばが「よかれと思って」伝えているアドバイスも、時代の流れとともに価値観が変わっているかもしれません。
ここでは、代表的な5つの変化をわかりやすくご紹介します。
📌1. 抱っこは「甘やかし」ではなく「心の栄養」
昔:抱き癖がつくから、できるだけ抱っこしない方がよい
今:たくさん抱っこすることで安心感や自己肯定感が育つとされている

📝理由:
スキンシップを通じて「自分は大切にされている」と感じることが、子どもの心の成長につながるんです。
自己肯定感とは、「自分はそのままで大丈夫」「愛されている」と思える気持ちのこと。
たっぷり抱っこされることで、子どもは“安心できる世界”の中でのびのび育つことができます。
📌2. 離乳食の開始時期と内容が大きく変化
昔:3〜4ヶ月で果汁やスープを与えるのが一般的
今:果汁は推奨されておらず、生後5〜6ヶ月からスタートするのが基本

📝理由:
果汁でお腹がいっぱいになってしまい、母乳やミルクなど“本来必要な栄養”が摂れなくなるため。
特に初期の赤ちゃんにとっては、限られた胃の容量で「何を飲むか」がとても大切なんです。
📌3. 歩行器は「歩く練習道具」から「使用に注意すべきおもちゃ」へ
昔:歩行器を使って歩く練習をさせるのがよいとされた
今:筋力の発達を妨げる可能性があるため、長時間の使用はNGとされている

📝理由:
歩行器を使うと、まだ自分の足でしっかり支えられていない状態で“歩けてしまう”ため、
本来、ハイハイやつかまり立ちで鍛えるべき太ももやお腹まわりの筋肉が十分に発達しにくくなってしまうのです。
また、歩行器に頼ることで「バランス感覚」や「転んで学ぶ力」も育ちにくいと言われています。
📌4. オムツは「早くはずす」から「子どものペースで」
昔:早くオムツを外すことがしつけの一部とされていた
今:無理に外さず、子どもの発達やタイミングに合わせるのが一般的

📝理由:
排泄のコントロールは、筋肉や神経の発達と深く関わっているため、子ども自身が「トイレに行きたい」と感じ、伝えられるようになる時期は一人ひとり違います。
無理にトイレトレーニング🚽を進めると、プレッシャーから失敗を恐れたり、自己否定感につながることもあるため、
今では「焦らず見守る」スタイルが主流になっています😊
📌5. 寝かせ方の常識も真逆に!
昔:うつぶせ寝が推奨されることもあった(頭の形が良くなる等)
今:乳幼児突然死症候群(SIDS)を防ぐために、あおむけ寝が基本とされている

📝理由:
SIDS(シッズ)=乳幼児突然死症候群とは、健康に見えていた赤ちゃんが、なんの前ぶれもなく眠っている間に亡くなってしまう、とても悲しい病気です。
はっきりした原因はまだ解明されていませんが、うつぶせ寝をしていた赤ちゃんに多く見られたというデータがあり、現在では「なるべくあおむけで寝かせること」が国としても強くすすめられています。
「昔はうつぶせで大丈夫だったよ?」と思っているじぃじ・ばぁばも、今の研究や統計から“赤ちゃんの安全のために避けたほうがいい”とわかってきた、ということなんですね。
※赤ちゃんの寝かせ方については、子ども家庭庁の公式ページでも詳しく紹介されています。
ご家庭での睡眠環境づくりの参考に、ぜひ一度ご覧になってみてくださいね😊
👉 乳幼児突然死症候群(SIDS)対策について/子ども家庭庁
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サポートしたい気持ちを“上手に伝える”ために
💬「こんな言い方をしていませんか?」
「こうすれば寝るのよ」
「もっと外で遊ばせたら?」
「お昼寝させすぎなんじゃない?」
…どれも、“よかれと思って”口にしているアドバイス。
けれど、今のパパやママには、「責められている」「ダメ出しされている」と感じてしまうこともあるのです。
なぜなら、パパやママは、すでにいろんな方法を試して、がんばっている最中かもしれないから。
そんな時に“答え”を押しつけられると、気持ちの余裕がなくなってしまうことがあります。
🌱「まずは共感から始めよう」
「寝てくれないとしんどいよね」
「毎日がんばってるの、ちゃんとわかってるよ」
そんなひと言が、パパやママの心をふわっと軽くします。アドバイスをする前に、まずは気持ちに寄り添うこと。
「話を聞いてもらえた」と感じると、相手の心はやわらかくなり、こちらの話にも耳を傾けてくれるようになります。
🌸「“どう思う?”と聞く伝え方に変えてみよう」
例えばこう伝えてみてください:
💬「こういう方法もあるみたいだけど、もう試してみたかな?」
💬「どうしたら寝てくれるようになるか、一緒に考えてみようか」
このように、相手の考える力を信じて、“きっかけ”を渡すような伝え方にすると、アドバイスが「押しつけ」ではなく、「支え」に変わって伝わります✨
✅伝わりやすい言い方 vs 伝わりにくい言い方
❌ NGな言い方 | ✅ GOODな言い方 |
「〇〇しなさい」「それじゃダメよ」 | 「こういうやり方もあるけど、どう思う?」 |
「甘やかしすぎなんじゃない?」 | 「たくさん抱っこされて安心できるのかもね」 |
「それじゃうまくいかないよ」 | 「大変だけど、がんばってるね。応援してるよ」 |
🎀「導く」よりも「支える」ことが、今の育児には大切です。
じぃじ・ばぁばの経験は、本当にかけがえのない宝物です。
だからこそ、それを“押しつけ”ではなく、“さりげない支え”として届けてあげてください。
経験があるからこそできる“後ろからの見守り”が、パパとママの自信につながり、家族全体をやさしくつないでくれるはずです✨
パパ・ママだけではなく、じぃじ・ばぁばも笑顔になれる子育て、孫育てが出来ますように。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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